クマ

秋田県鹿角市で相次いでツキノワグマに襲われる事件が発生してます。7日に山菜採りに出かけたまま行方不明になっていた74歳の女性が遺体で発見され、鹿角市ではこれで4人目の犠牲者が出てしまいました。

昨年は北海道のデントコーン畑を荒らしていたマンガみたいな巨大クマが捕獲されましたが、ここ数年全国的にクマの目撃や被害が増加しています。なぜクマが増えるのか、おちおち山歩きもできない状況なのにどうして駆除が進まないのでしょうか。

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【クマは人を食う?】

秋田で発見されたクマ被害者の中には食べられたのではないかと思われる激しい損傷が見られる方もあります。こういう話を聞くと、クマに襲われると食べられちゃう!と怖くなりますね。

日本には北海道に生息するヒグマと本州と四国に生息するツキノワグマの2種類がいます。秋田で人身被害を出したのはツキノワグマですが、主食はドングリやタケノコなどもっぱら草食です。雑食なので肉っ気も食べますが、基本的に大きな生き物を襲って食べるような凶暴な生き物ではありません。

クマは人を食べるために襲うわけではないのですが、なんせツメがするどいので「やだ人間怖い~!」と一振りした前足がヒットしてしまうと顔が半分吹っ飛んでしまいます。

熊の前足

しかし、人食い熊の伝承などによると、一度人を食べたクマは味を覚えて人を襲うようになるとされています。

秋田の事件では、3人目の被害者が発見されてからメスのクマが射殺されましたが、果たしてその1頭だけが4人もの人をあやめたのか、それとも他のクマの仕業なのかまだ分かっていません。

4人目の犠牲者となった女性は、損傷の酷さから食われた可能性もあるようで、近隣にお住いの方々は不安が尽きないところでしょう。

【なぜ人とクマが出くわしてしまうのか】

クマは山深い森が棲息域なのでそうそう出くわすことのない生き物のはずなのですが、毎年里に近いところでの目撃が報告されており、棲家がだんだん山を下って来ています。

 

山の生き物が里に下りてくるようになる原因は、山に食べ物がないからとか開発によって棲家を追われてしまったからじゃないかと考えがちですが、実はこの10年の間に、クマの棲息域は全国的に拡大しています。

昔は人の住むところと山との境目に下草を刈り植林した木の下枝を切って風通しと見通しをよくした里山がありました。この境界部分のお陰でむやみやたらに山の生き物が人里近くをうろつくことはありませんでした。

ところが林業の衰退で里山が放置されるようになって草ぼーぼーのうっそうとした林になってしまい境界がなくなってしまいました。そのため山の生き物が藪から顔を出したら人家のすぐ近くということが多発するようになってしまったのです。こうしてクマの棲家と人家が近くなったことで、クマが人を恐れなくなったとする説もあります。

ここ数年、局地的などか雪はありますが全国的には暖冬傾向なこともクマの増加に影響しています。冬が厳しいと弱い個体は冬を越せずに死んでしまいますが、比較的暖かいと春まで生き延びることができるためです。

山菜採りシーズンは人もクマもタケノコを探して山を歩いているため、出くわす危険性がぐんと高くなってしまいます。

じゃあタケノコなんか採るなよと言いたいところですが、それを生活の糧にしている人もいることを考えると一律禁止!というわけにもいかないのでしょう。

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【被害が出るのになぜ駆除が進まない?】

クマ出没

ちょっと山の方にいくと『クマ出没注意』の看板を見かけることがありますが、秋田県鹿角市ではこんな風に通行禁止になってしまいました。はっきり言ってこれは非常事態です。

物騒だから早くハンターを投入して駆除に乗り出せよ!と思ってしまうのですが、これまた難儀な問題が山積みです。

・誤射の危険
この時期は木々の葉っぱが茂って見通しが非常に悪いため、山菜採りで山に入っている人(山は県境にあることが多いので一方を通行止めにしても反対側の県からは山に入れる)や猟犬を間違って撃ってしまう誤射の危険性が非常に高くなります。

猟期が冬になっているのも誤射の危険を回避する意味があります。

・ハンター不足
全国的に猟銃を撃てる人の高齢化が進み、ハンター不足が深刻です。最近は狩りガールと称してわな猟師の資格を取る女性が増えていますが、こういう大きな生き物をわなで捕まえてもとどめは猟銃に頼らなくてはならないので 結局わなも仕掛けられないことになります。

サミット時にあちこちから警察官を集結させるみたいにハンターを全国から集めて投入すれば?と思ってしまいますが、狩猟には狩猟登録というものがあり、登録した都道府県以外での狩猟が出来ません。例えば秋田と青森の県境でクマ狩りをするとしても、秋田のハンターは秋田県側でしか鉄砲が撃てないのでクマが青森側に逃げちゃったらそれまでです。

・実は保護動物
人身被害が出てしまっているので駆除が急がれるところなのですが、クマは特定動物指定されているためむやみに撃てない事情があります。

対クマの獣害駆除は自治体によってさまざまで、駆除許可が出たら即殺処分していいところや一度は生け捕りにしてしるしをつけて山に放し、再び人里に出てきたら今度は殺処分というところなどまちまちです。

小さな子クマがわなにかかり、しるしをつけて山に帰したものの数日後にまた同じわなにかかってしまったというニュースを見たことがあります。檻の中できょとんと座っている子クマはむちゃくちゃ可愛いんだけど人里に出ることを覚えてしまったクマはこの先人に危害を加えてしまう危険性が高いので職員が泣く泣く殺処分にしたようでした。

数年前に、長野県で市街地に近いところまでクマが出没して話題になりました。我が家のすぐ近所でも国道脇の線路をクマがのそのそ歩いていて列車を止めたことがあります。

各地で相次ぐクマ被害、他人事ではないかも知れません。

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秋田のクマ犠牲者が4人に!全国的にクマ分布地が拡大してるのになぜ駆除が進まない?https://i1.wp.com/yonimaji.net/wp-content/uploads/2016/06/kuma.jpg?fit=500%2C303https://i1.wp.com/yonimaji.net/wp-content/uploads/2016/06/kuma.jpg?resize=150%2C150アイーダニュースクマ,被害
秋田県鹿角市で相次いでツキノワグマに襲われる事件が発生してます。7日に山菜採りに出かけたまま行方不明になっていた74歳の女性が遺体で発見され、鹿角市ではこれで4人目の犠牲者が出てしまいました。 昨年は北海道のデントコーン畑を荒らしていたマンガみたいな巨大クマが捕獲されましたが、ここ数年全国的にクマの目撃や被害が増加しています。なぜクマが増えるのか、おちおち山歩きもできない状況なのにどうして駆除が進まないのでしょうか。 スポンサードリンク 【クマは人を食う?】 秋田で発見されたクマ被害者の中には食べられたのではないかと思われる激しい損傷が見られる方もあります。こういう話を聞くと、クマに襲われると食べられちゃう!と怖くなりますね。 日本には北海道に生息するヒグマと本州と四国に生息するツキノワグマの2種類がいます。秋田で人身被害を出したのはツキノワグマですが、主食はドングリやタケノコなどもっぱら草食です。雑食なので肉っ気も食べますが、基本的に大きな生き物を襲って食べるような凶暴な生き物ではありません。 クマは人を食べるために襲うわけではないのですが、なんせツメがするどいので「やだ人間怖い~!」と一振りした前足がヒットしてしまうと顔が半分吹っ飛んでしまいます。 しかし、人食い熊の伝承などによると、一度人を食べたクマは味を覚えて人を襲うようになるとされています。 秋田の事件では、3人目の被害者が発見されてからメスのクマが射殺されましたが、果たしてその1頭だけが4人もの人をあやめたのか、それとも他のクマの仕業なのかまだ分かっていません。 4人目の犠牲者となった女性は、損傷の酷さから食われた可能性もあるようで、近隣にお住いの方々は不安が尽きないところでしょう。 【なぜ人とクマが出くわしてしまうのか】 クマは山深い森が棲息域なのでそうそう出くわすことのない生き物のはずなのですが、毎年里に近いところでの目撃が報告されており、棲家がだんだん山を下って来ています。   山の生き物が里に下りてくるようになる原因は、山に食べ物がないからとか開発によって棲家を追われてしまったからじゃないかと考えがちですが、実はこの10年の間に、クマの棲息域は全国的に拡大しています。 昔は人の住むところと山との境目に下草を刈り植林した木の下枝を切って風通しと見通しをよくした里山がありました。この境界部分のお陰でむやみやたらに山の生き物が人里近くをうろつくことはありませんでした。 ところが林業の衰退で里山が放置されるようになって草ぼーぼーのうっそうとした林になってしまい境界がなくなってしまいました。そのため山の生き物が藪から顔を出したら人家のすぐ近くということが多発するようになってしまったのです。こうしてクマの棲家と人家が近くなったことで、クマが人を恐れなくなったとする説もあります。 ここ数年、局地的などか雪はありますが全国的には暖冬傾向なこともクマの増加に影響しています。冬が厳しいと弱い個体は冬を越せずに死んでしまいますが、比較的暖かいと春まで生き延びることができるためです。 山菜採りシーズンは人もクマもタケノコを探して山を歩いているため、出くわす危険性がぐんと高くなってしまいます。 じゃあタケノコなんか採るなよと言いたいところですが、それを生活の糧にしている人もいることを考えると一律禁止!というわけにもいかないのでしょう。 スポンサードリンク 【被害が出るのになぜ駆除が進まない?】 ちょっと山の方にいくと『クマ出没注意』の看板を見かけることがありますが、秋田県鹿角市ではこんな風に通行禁止になってしまいました。はっきり言ってこれは非常事態です。 物騒だから早くハンターを投入して駆除に乗り出せよ!と思ってしまうのですが、これまた難儀な問題が山積みです。 ・誤射の危険 この時期は木々の葉っぱが茂って見通しが非常に悪いため、山菜採りで山に入っている人(山は県境にあることが多いので一方を通行止めにしても反対側の県からは山に入れる)や猟犬を間違って撃ってしまう誤射の危険性が非常に高くなります。 猟期が冬になっているのも誤射の危険を回避する意味があります。 ・ハンター不足 全国的に猟銃を撃てる人の高齢化が進み、ハンター不足が深刻です。最近は狩りガールと称してわな猟師の資格を取る女性が増えていますが、こういう大きな生き物をわなで捕まえてもとどめは猟銃に頼らなくてはならないので 結局わなも仕掛けられないことになります。 サミット時にあちこちから警察官を集結させるみたいにハンターを全国から集めて投入すれば?と思ってしまいますが、狩猟には狩猟登録というものがあり、登録した都道府県以外での狩猟が出来ません。例えば秋田と青森の県境でクマ狩りをするとしても、秋田のハンターは秋田県側でしか鉄砲が撃てないのでクマが青森側に逃げちゃったらそれまでです。 ・実は保護動物 人身被害が出てしまっているので駆除が急がれるところなのですが、クマは特定動物指定されているためむやみに撃てない事情があります。 対クマの獣害駆除は自治体によってさまざまで、駆除許可が出たら即殺処分していいところや一度は生け捕りにしてしるしをつけて山に放し、再び人里に出てきたら今度は殺処分というところなどまちまちです。 小さな子クマがわなにかかり、しるしをつけて山に帰したものの数日後にまた同じわなにかかってしまったというニュースを見たことがあります。檻の中できょとんと座っている子クマはむちゃくちゃ可愛いんだけど人里に出ることを覚えてしまったクマはこの先人に危害を加えてしまう危険性が高いので職員が泣く泣く殺処分にしたようでした。 数年前に、長野県で市街地に近いところまでクマが出没して話題になりました。我が家のすぐ近所でも国道脇の線路をクマがのそのそ歩いていて列車を止めたことがあります。 各地で相次ぐクマ被害、他人事ではないかも知れません。 スポンサードリンク